ランドセルのフラットキューブ、学習院型と比べて強度は強いか弱いかなどの議論がありますが、今一度ここで解説したいと思います。
フラットキューブは学習院型の強度について
一丸に強度は弱いと断言できません(そんなことはありません)。
フラットキューブの強度は保たれているとフォロー
日本を代表する大手ブランドさんに、フラットキューブに関する取材をしたことがあります。教材が大きくなり、フラットキューブタイプに注目が集まった年です。
大手ですから、フラットキューブのラインナップを検討しているかと思ったのですが「フラットキューブの企画の予定はありません。」とはっきりといた回答でした。その理由は、ざっくりいえばしっかりと品質を維持するためという理由でした。
そこでやはりフラットキューブはヘリのある学習院型と比べ、ヤワなのか?と感じたのですが、ここと察知してか「フラットキューブが決して強度がないというわけではないかと思います。フラットキューブ独自の型崩れなど対策していますし…ただ当社としては恐らく、断言はできませんが製造しないかと…」。
かれこれこの年から数年、経過していますが、今年もこちらのブランドさんから、フラットキューブのシリーズは登場しておりません。そんな気配もありません。こちらと肩を並べるライバルブランドさんも同様ですね、学習院型オンリーです。
本当に良いものなら、すでに企画されているのではないのか?フラットキューブ
先程の取材から、フラットキューブの動向を欠かさず伺っていましたが、大手のマンパワーもってしても企画されない理由がようやく見えてきました。
まずフラットキューブに関する強度におけるリコールなどもなく、こちらもすくすく成長している様子。余談をいえばイオンさんで当該製品のリコールはありましたが背カンに関する内容で、強度ではないんですよね。強度が問題ないなら、なぜ大手は企画しないのか?
まずランドセルにおけるニュースタイル、企画にあがらないわけがないんです。悪いものではない、じゃどうして企画が進まないのか?その理由は利益に影響しない、つまりは製造するための予算を投資しても、それに見合ったバックがないから。ここに尽きると思います。
まず大手が1番に気にするのは、毎年大量のランドセルを子どもたちに届け、故障なく6年間使えること。壊れたらアフターフォローで、赤字になってしまいますからね。品質維持は最優先事項です。
つまりは…悪いものではないけれど、あえてつくらない=すごくいいものとは言い切れない。といった判断なのです。
ここでフラットキューブのウリを確認すると、軽くて大容量。しかし実際の軽さ、内寸(容量)は学習院型と差がないのが実情です。構造を見直し、軽くていっぱいはいるようにしたよ!といっても実際、あまり変わらない。それならば企画を通す理由にはなりませんよね?
フラットキューブランドセルはランドセルの1つのスタイルと思うとしっくりくる
このタイトルで伝わったでしょうか、わたしのフラットキューブに対する位置づけ。フラットキューブと学習院型は構造が違うから、メリットデメリトがあると思うことが間違いなんです。どっちもアリなんです。
フラットキューブのサイト、学習院型のサイトを見ればそれぞれのよさを伝えるべく、そりゃ色々と書いてありますよ。それが私たちを迷わせている理由です。
多少に違いはあります。ヘリの部分の外寸。たった数㎝…この差で棚へ収納しづらい?些細な話です。ヘリがないから型くずれしやすい?内蔵された型崩れ対策に左右するため、ヘリのあるないではないのではないでしょうか?
この手の論戦は、大手ブランドではあまり見かけません。あまり気にする話でもありませんし、ちょっと泥臭いから。聞かれればフラットな回答はしてくれますが、あえて自分から伝える話ではないと。企画してませんからね…視界にはいっていないような感じです。
フラットキューブがいいわるいは、1つのセールストーク
じゃなんで色々と見かけるかというと、ランドセルブランドのそのほとんどが中小規模だからなんです。中小規模となると、その宣伝内容は本音にちかく、少し過激になってきます。ランドセルの構造じゃなくっても、刺繍はいい悪いなども耳にしませんか?
そういうと(なんだ嘘?)とも感じ、イメージ悪くなってしまいますが、そういう話でもありません。これは企画からすれば、立派なセールストークなんですよ。営業です。そこで買い手がそう思えば、買ってくれる。複雑なようで単純な駆け引きです。
実際に刺繍が良いと思ったメーカーは追求し、丈夫な装飾を手掛ける。そう思わないメーカーは断固、刺繍は行わない。それだけなんです。
単純な話ではなく、説明が長くなりましたが、わたしが思う‘フラットキューブの強さ’についてまとめさせていただきました。あえていえば、フラットキュブは角がまるくかわいい!わたしは好きですね。どちらの構造も耐久性対策は色々と違っていますので、そこはしっかりと理解すれば、丈夫さは気にする話ではありません!